用途・機能:ミニチュアねじ用タップ

ミニチュアねじ用タップとはなにか?

ミニチュアねじ用タップとは、呼び径が1mm前後、あるいはそれ以下の極小ねじの雌ねじを加工するための工具です。時計やカメラ、スマートフォン内部の精密部品など、限られたスペースに小ねじで部品を固定するシーンで活躍します。一般的なメートルねじタップと比べると、軸径が細く刃先も繊細に仕上げられており、わずかな曲がりや過大なトルクでも折損しやすい点が大きな違いです。そのため、加工時には正確な下穴径・高い同芯度・十分な潤滑が不可欠となります。

種類と用途

基本構造による分類

種類 特徴 主な用途
ハンドタップ 直溝(ストレートフルート)。先・中・上の3本組が基本 少量の手作業、修正加工
スパイラルタップ 溝が螺旋状で切りくずを後方へ排出 止まり穴の機械加工に最適
ポイントタップ 切りくずを前方へ送るスクープ形状 通り穴の量産・高速加工
ロールタップ(転造タップ) 塑性変形でねじ成形。切りくずゼロ アルミ・銅など延性材、切りくず厳禁部位

使用方法と注意点

正しい下穴径を選定する

下穴の面取りとバリ取り

十分な潤滑

タップの保持と姿勢

切りくずコントロール

折損防止と寿命管理

ミニチュアねじ用タップとは

ミニチュアねじ用タップは、微細部品の組立精度と信頼性を支える欠かせない工具です。サイズが小さいぶん取り扱いもシビアですが、適切な工具選定と丁寧な手順を守れば、高品質なねじ穴を安全に加工できます。時計や電子機器、精密模型などの製作・修理に取り組む際は、ぜひ本記事のポイントを参考にしてみてください。

よくある課題別に選ぶ
タップメーカー3選

タップの寿命を延ばして
生産性を上げましょう
切りくずの噛み込み
ホルダーへの巻きつきが課題なら
彌満和製作所
(YAMAWA)
Z-PRO
彌満和製作所
引用元HP:彌満和製作所公式HP
https://www.yamawa.com/jp/
タップの全長を伸ばし
切りくずの排出を向上
機械加工で起こりやすい切りくずの噛み込みやホルダーへの巻き付きを防ぐため、一般的なタップよりも全長が長い「セミロング形状」を採用。切削油剤の確実な外部給油が可能となり、切りくずの詰まりによる折損や精度不良の改善に導く。
高硬度材の加工
タップの折損が課題なら
田野井製作所
(TANOI)
Wタフレット
田野井製作所Wタフレット
引用元HP:田野井製作所公式HP
https://www.tanoi-mfg.co.jp/product/w_tf/
HRC45の高硬度材でも
高寿命・高速度加工を実現
コーティングの密着性向上とワークとの摩擦を抑えるねじ山形状によって、高速加工と高耐久性を実現しているWタフレット。高硬度材でも加工定数を2倍に延ばした実績があり、タップ折損防止が期待できる。
めねじ内径のバリによる
加工工数の圧迫が課題なら
不二越
(NACHI)
バリレスシリーズ
不二越(NACHI)バリレスシリーズ
引用元HP:不二越(NACHI)公式HP
https://www.nachi-technologypark.jp/tool/product11/
めねじ内径のバリをなくし
バリ取りの二次加工を省く
「加工後のバリ取りは当然」という常識を覆す、バリレスシリーズ。下穴とタップ谷底の隙間を無くすことでバリレスを実現している。バリレス性能により懸念される寿命も、汎用タップと同等以上を担保。

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