タップが折れた

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折れが起きたタップとは?使い続けるとどうなる?

株式会社ハイド公式HPキャプチャ
画像引用元:ハイド公式HP(https://hide-wel.co.jp/blog/6327/)

タップが折れると、ネジ穴内に折れた工具の一部が残ってしまい、その後の加工は不可能になります。特にタップは非常に硬質な鋼で作られているため、一般的なドリルでは除去が難しく、専用の除去工具や機械を用いる必要があります。 折れたタップを放置したままではねじが形成されず、ねじの締結そのものが不可能となるため、生産工程全体に大きな支障をきたします。

折れが起こる原因・仕組み

タップの切れ味の低下

タップの刃が摩耗すると、切削抵抗が増加し、スムーズなねじ切りができなくなります。無理に加工を続けると、タップに過度な負荷がかかり、折損の原因に。

切り屑がタップに絡まる

タップの溝に切り屑が絡まると、正常な切削ができず、摩擦が増加します。その結果、タップに過度な負荷がかかることで、折れてしまうことがあります。

下穴への切り屑の詰まり

下穴に切り屑が詰まると、タップがスムーズに進まず、ねじ切り時に大きな抵抗が発生します。特に深い穴や細いネジ穴では切り屑が詰まりやすい傾向があるため、折損のリスクが高まります

折れの予防や対策

タップを再研磨する

タップの再研磨を行うことで刃先を鋭く保ち、負荷を軽減できます。特に高価なタップは、適切に研磨すればコスト削減につながるでしょう。

用途に適したタップを使用する

用途や被削材に適したタップを選ばないと折れやすくなります。被削材に適したタップを選定することで、切削抵抗を抑え、折損リスクを低減できるでしょう。

タップを一気に深く差し込まない

タップを一気に深く差し込むと、切り屑が上手く排出されず、タップが折れやすくなります。適度に逆回転させながら切り進めることで、切り屑を排出しやすくなり、スムーズなねじ切りが可能です。

メーカーを見直す

タップの品質はメーカーによって異なり、低品質なものほど折れやすくなります。信頼できるメーカーの製品を選ぶことで、耐久性や精度が向上し、作業効率の向上が期待できるでしょう。

折損を未然に防ぐためのプラスアルファの対策

切削油(クーラント)の最適化

タップ加工において、潤滑性と冷却性は重要です。被削材に合っていない切削油を使用すると、摩擦熱で刃先に切り屑が溶着(構成刃先)し、折損の引き金になります。高性能な極圧添加剤が含まれた切削油への切り替えや、給油ノズルの位置調整による確実な切り屑排出が効果的です。

工作機械の主軸負荷監視機能の活用

マシニングセンタなどには、主軸の負荷(切削抵抗)をリアルタイムで監視する機能が搭載されているものがあります。タップの摩耗や切り屑の詰まりによって負荷がしきい値を超えた時点で機械を自動停止させることで、致命的な折損トラブルを未然に防ぐことが可能です。

万が一タップが折れてしまった場合の具体的な除去方法

タップが折損してしまった場合、無理に引き抜こうとすると製品(ワーク)のねじ穴に深刻なダメージを与えてしまいます。被害を最小限に抑えるため、状況に合わせて以下の専用ツールや機械を用いた除去を検討しましょう。

タップ抜き(専用工具)の使用

折れたタップの溝に専用の爪を挿入し、手動で回転させて引き抜く工具です。比較的浅い位置で折れた場合や、切り屑の噛み込みが軽度な場合に有効です。低コストで導入できるため、現場に常備しておくことをおすすめします。

放電加工機(タップ除去機)の活用

タップ抜きでは対応できない強固な噛み込みや、深部での折損には「放電加工機(タップ除去機)」が用いられます。電気エネルギーの熱を利用して硬いタップの芯部のみを溶融・除去するため、ワークを傷つけるリスクを最小限に抑えられます。ポータブルタイプの除去機であれば、大型ワークでも工作機械から下ろさずに作業が可能です。

自社に適したタップ・関連機器メーカーを選ぶポイント

タップの折損トラブルを減らし、万が一の際にも迅速に対応するには、自社の加工環境に合ったメーカー選びが重要です。

独自のコーティング技術・特殊素材への対応力

難削材(チタン合金やステンレスなど)を加工する場合は、耐摩耗性に優れた専用コーティングを施したタップを豊富に展開しているメーカーを選びましょう。

再研磨サービスの充実度

高価な超硬タップなどは、精度の高い再研磨を行うことで寿命を延ばし、トータルコストを削減できます。メーカー純正の再研磨サービスや、短納期で対応してくれる工具再生メーカーとの連携があるか確認しましょう。

サポート体制とテスト加工の有無(設備導入時)

タップ除去機などの設備を導入する際は、デモ機の貸し出しや自社ワークでのテスト加工に対応しているかどうかが、失敗しない機器選びの重要な基準となります。

タップが折れた

タップがねじ穴内で折れてしまうと、簡単に除去できないため、作業の負担が大きくなります。そのため、タップが折れないように対策を講じることが重要です。それでも、タップの折れが続く場合は、メーカーを替えることも検討した方が良いかもしれません。

当サイトでは「切削トラブル」「耐久性」「加工精度」など、現場で起きやすい悩みに合わせて、各メーカーの製品情報を整理しています。製品選びに迷った際は、ぜひ「タップメーカー3選」をご覧ください。

よくある課題別に選ぶ
タップメーカー3選

タップの寿命を延ばして
生産性を上げましょう
切りくずの噛み込み
ホルダーへの巻きつきが課題なら
彌満和製作所
(YAMAWA)
Z-PRO
彌満和製作所
引用元HP:彌満和製作所公式HP
https://www.yamawa.com/jp/
タップの全長を伸ばし
切りくずの排出を向上
機械加工で起こりやすい切りくずの噛み込みやホルダーへの巻き付きを防ぐため、一般的なタップよりも全長が長い「セミロング形状」を採用。切削油剤の確実な外部給油が可能となり、切りくずの詰まりによる折損や精度不良の改善に導く。
高硬度材の加工
タップの折損が課題なら
田野井製作所
(TANOI)
Wタフレット
田野井製作所Wタフレット
引用元HP:田野井製作所公式HP
https://www.tanoi-mfg.co.jp/product/w_tf/
HRC45の高硬度材でも
高寿命・高速度加工を実現
コーティングの密着性向上とワークとの摩擦を抑えるねじ山形状によって、高速加工と高耐久性を実現しているWタフレット。高硬度材でも加工定数を2倍に延ばした実績があり、タップ折損防止が期待できる。
めねじ内径のバリによる
加工工数の圧迫が課題なら
不二越
(NACHI)
バリレスシリーズ
不二越(NACHI)バリレスシリーズ
引用元HP:不二越(NACHI)公式HP
https://www.nachi-technologypark.jp/tool/product11/
めねじ内径のバリをなくし
バリ取りの二次加工を省く
「加工後のバリ取りは当然」という常識を覆す、バリレスシリーズ。下穴とタップ谷底の隙間を無くすことでバリレスを実現している。バリレス性能により懸念される寿命も、汎用タップと同等以上を担保。

よくある課題別に選ぶ
タップメーカー3選