ねじ加工を行う際には、雄ねじと雌ねじの規格が一致していないと、正しく締結することができません。
そのため、下穴にタップ加工を行う場合には、使用する雄ねじの「ねじ規格」に適合した「タップ規格」の工具を選定する必要があります。
ねじに関する規格は、大きく分けて次の2種類に分類されます。
これらは相互に適合している必要があります。
タップおよびねじの規格には、次のような国際規格があります。
タップやねじ加工において日本で最も広く使用されているのは、JIS規格に基づくメートルねじ(JIS B 0205)です。
かつては用途に応じてメートル並目ねじ(旧JIS B 0205)とメートル細目ねじ(旧JIS B 0207)に分かれていましたが、現在はこれらが統合され、JIS B 0205-1〜4のシリーズに整理されています。
また、以下のような用途別のねじ規格も存在します:
ユニファイねじ(主に米英系製品に使用)
・並目:JIS B 0206
・細目:JIS B 0208
→インチ系であり、主に航空機や海外製機器の部品に使用されます。
管用ねじ(配管や水道関連などに使用)
管用テーパねじ:JIS B 0203
管用平行ねじ:JIS B 0202
→これらのねじ規格は、それぞれ対応するタップ規格(例:JIS B 0176、JIS B 4430など)と組み合わせて使用される必要があります。
メートルねじは、おねじ外径 × ねじ山ピッチ によって定義され、たとえば「M2×0.4」とは、外径が約2mm、ピッチ0.4mm、ねじ山角度60°を指します。
メートルねじの「呼び径」は、ねじ外径の寸法に基づく記号で、JIS B 0123にて「記号及び寸法の表示方法」が定められています。
ねじの表記例:「M6×1」(呼び径M6、ピッチ1mm)
JIS B 0123では、ピッチの記載が必要かどうかも規定されています(標準ピッチの場合は省略可、細目ねじなどは明示することが推奨される)。
表記例(JIS B 0123より):
・UNCねじの例:「1/2 - 13UNC」
・UNFねじの例:「No.8 - 36UNF」
管用ねじの記号は、ねじ種別記号+呼び径+ねじ山数(省略可)の形式で表されます。
例:「R1/4‐19」は以下を意味します:
主な管用ねじ種別と旧JIS表記の対応:
| R(管用テーパおねじ=旧規格PT) | 表示例 R1/4‐19 |
|---|---|
| Rc(管用テーパめねじ=旧規格PT) | 表示例 Rc1/4‐19 |
| Rp(管用テーパ用の平行めねじ=旧規格PS) | 表示例 Rp1/4‐19 |
| G(管用平行ねじ=旧規格PF) | 表示例 G1/4‐19 |
ユニファイねじは、呼び寸法(インチ) - 山数(TPI) - 種別(UNC/UNF) の形式で表記されます。たとえば:
1/4‐20UNC は、
を意味します。
ねじ加工には規格の統一が不可欠で、タップも対象規格に適合する必要があります。代表的な規格にはISO、ANSI、DIN、JISなどがあり、JISではメートルねじ、管用ねじ、ユニファイねじなどが使われます。寸法表を確認し、使用条件に合った規格の選定が重要です。
当サイトでは「切削トラブル」「耐久性」「加工精度」など、現場で起きやすい悩みに合わせて、各メーカーの製品情報を整理しています。製品選びに迷った際は、ぜひ「タップメーカー3選」をご覧ください。


